相続した自宅を売却しようとするとき、皆さんは不動産会社に何を求めますか?
- 安くても早く売却したい
- 売却リスクのない取引がしたい
- 時間がかかっても高く売却したい
- 不動産の売却をきっかけとして、相続の全てを相談したい
不動産売却という「人生で何度も経験しない」ことをお願いするのですから、慎重にならざるを得ません。
さらに、相続という特殊なシチュエーションが重なることで、求めるものも複雑になりがちです。
今回は、相続した不動産の売却成功事例を3件ご紹介します。自分に近いシチュエーションがある人には、売却のヒントが多数隠れています。
ぜひ参考にしてください。
それでは、熊本市内で相続不動産の売却に成功した事例を紹介いたします。
なお、事例については特定を避けるため、一部を改変・秘匿しておりますのでご了承ください。
1.熊本市にお住まいのE様が、「不動産に関する知識が何もない状態で、相続した一戸建てを売却までできた事例」
最初に、不動産に関する知識がないE様が相続した一戸建ての売却を成功させたストーリーを紹介します。
お客様の相談内容
E様が相続した不動産の概要とプロフィールは以下のとおりです。
売却物件 概要
売却したい不動産の概要は以下のとおりです。
所在地 | 熊本市北区植木町 | 種別 | 一戸建て |
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建物面積 | 85㎡ | 土地面積 | 200㎡ |
築年数 | 46年 | 成約価格 | 900万円 |
間取り | 3LDK | - | - |
相談にいらしたお客様のプロフィール
E様は熊本市在住の60代男性で、お父様が亡くなり、熊本市内の家を相続しました。ご相談当時は熊本市内のマンションで家族と生活しており、相続した家を売却することを検討していました。
解決したいトラブル・課題
課題:不動産売却について知識も経験もないため、丁寧にサポートしてくれる不動産会社を探している
E様は今まで不動産の売却を経験したことがなく、また不動産売却に関する知識もありません。そのため、何から手を付けてよいのかもわからない状態での売却スタートでした。
相談する不動産会社の探し方・選び方
不動産会社のことを「怖い」「信用できない」という先入観があったE様は、信頼できる不動産会社に出会いたいと考えていました。不動産の売却はもちろんのことですが、相続の手続きも相談することができるという点に重きを置いて、E様の不動産会社選びが始まります。
E様のケースでは、「信頼に値する不動産会社とはどのような会社か」を考え、選択することが重要です。なぜなら、知識や経験がないことに付けこみ不動産会社に有利な取引を持ち掛けられることが想定されるからです。
- 相続という特殊事例に対する知識や経験があること
- 一戸建てをスムーズに売却してくれるノウハウと経験を持ち、売却まで誘導してくれること
この2点が信頼できる不動産会社だとE様は考えたのです。
E様の「トラブル・課題」の解決方法
一戸建てをスムーズに売却する方法として、以下のような方法が考えられます。
1.一戸建てをスムーズに売却するコツ
一戸建てのスムーズな売却には、以下の点は最低限押さえておきたいところです。
1. 境界の確認 | 土地の境界が確定されているかどうかを確認することが重要です。なぜなら、境界の明示義務は売主にあるほか、境界が不明瞭な土地の売却にはトラブルが発生しやすいからです。 また、境界を確認するときに越境や被越境の有無も確認しておくとよいでしょう。 |
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2. 住める状態かどうかを確認する | 相続した不動産が「住めるかどうか」は、一戸建ての売却では重要なポイントです。とりわけ、雨漏りの有無やシロアリ被害などは優先的にチェックしたいところです。 |
3. リフォームなどの履歴を確認する | 過去に改装や工事を施した箇所があれば、内容を確認しておきましょう。売却が有利に進む可能性があるほか、買主が工事を施すときも工事必要箇所が特定しやすいからです。 |
4. 室内の荷物を整理する | 相続した一戸建てでは、室内に動産が多数存在していることが一般的です。残しておくものと処分するものに分けて室内を綺麗にしておくことが必要です。なぜなら、買主が内見するときの印象もよくなるため、売却はスムーズに進む可能性が高まるからです。 |
5. 不動産に関する書類を確認する | 相続した一戸建てに関する書類があるかどうかを確認しましょう。売却にはいくつかの書類が必要になりますので、チェックしてみてください。なお、必要な書類は以下のようなものです。
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2.結果
E様はホームページなどから一戸建ての査定や売却事例の多い不動産会社を見つけ、無事に相続した一戸建てを仲介の方法で売却することができました。上述した一戸建てのスムーズな売却のコツや手続きの流れは、依頼した不動産会社に手取り足取り教えてもらったそうです。
2.熊本市にお住まいのC様が、「相続した実家を名義変更せずに売却できるか相談した事例」
次にご紹介するのは、相続したご実家の名義変更など相続特有の手続きに煩雑さを感じていたC様の事例です。
お客様の相談内容
C様が売却したい不動産の概要とプロフィールは以下のとおりです。
売却物件 概要
売却したい不動産の概要は以下のとおりです。
所在地 | 熊本市北区熊田 | 種別 | 一戸建て |
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建物面積 | 100㎡ | 土地面積 | 200㎡ |
築年数 | 33年 | 成約価格 | 1,400万円 |
間取り | 4LDK | - | - |
相談にいらしたお客様のプロフィール
熊本市在住の50代のC様は、お父様が亡くなり、熊本市内の実家を相続することになりました。利用予定がないため、売却を検討していますが、名義変更などの手続きがやや面倒だと感じています。
解決したいトラブル・課題
課題:相続した実家を売却したいが、名義変更の手続きが面倒なので、可能ならば変更せずに売却したい。
相続した不動産を売却するためには、名義変更をせずして売却することはできません。しかし、信頼できる不動産会社に依頼することで、ワンストップでスムーズな売却が可能です。
相談する不動産会社の探し方・選び方
C様が相続した不動産の売却するために、以下のポイントを重視して不動産会社を選びました。
- 相続に伴うさまざまな相談ができる不動産会社
- 手続きに煩雑さを感じさせない、経験豊富な不動産会社
B様の「トラブル・課題」の解決方法
C様は相続した不動産の名義変更手続きに煩雑さを感じていましたが、名義変更をせずに相続した不動産を売却することはできません。
不動産会社は名義変更手続きを司法書士に丸投げすることが往々にしてありますが、手続きの流れや必要性を事前にちゃんと説明し、納得して手続きに進むことで、安心して取引を行うことができます。
不動産を名義変更せずに売却できる?
不動産の売却において名義変更の手続きは必要であり、欠かすことはできません。
ここでは、相続した不動産の登記変更手続きで必要な事項を解説します。
1.相続する不動産を特定する | 最初に相続する不動産を特定することが重要です。 不動産の特定には、固定資産税の納付通知書などを頼りに調査するのがよいでしょう。 |
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2. 遺産分割協議を行う | 相続人が複数いるときは、遺産分割の協議を行う必要があります。 なぜなら、遺産分割協議書がないと相続による不動産の名義変更手続き(≒相続登記)ができないからです。 |
3.相続登記を行う | 遺産分割協議が完了したら、協議の内容を遺産分割協議書に起こし、相続登記を行います。 この作業を「不動産の名義変更手続き」だとお考え下さい。 |
相続登記には煩雑な手続きが必要になりますが、一つずつクリアすれば決して難しいものではありません。
不動産会社と二人三脚で進めると、何かイレギュラーが発生してもすぐに相談できますので安心です。
なお、不動産の相続登記は令和6年4月1日から義務化されていることに注意しましょう。相続登記をしないままで放置していると、10万円の過料を科されることがあります。
2.結果
C様は無事に相続登記を完了させご実家の売却を実現することができました。
3.熊本市にお住まいのN様が、「熊本市の一戸建てを姉妹で相続し、オンライン相談で売却した例」
最後にご紹介するのは、姉妹で相続した一戸建てを「オンライン」で売却した事例です。
お客様の相談内容
N様たちが相続する不動産の概要とプロフィールは以下のとおりです。
売却物件 概要
相続する不動産の概要は以下のとおりです。
所在地 | 熊本市南区河原町 | 種別 | 一戸建て |
---|---|---|---|
建物面積 | 110㎡ | 土地面積 | 160㎡ |
築年数 | 47年 | 成約価格 | 1,000万円 |
間取り | 4LDK | - | - |
相談にいらしたお客様のプロフィール
熊本市在住の50代女性が、お父様の急逝により、熊本市内の実家を妹と共に相続しました。姉妹はどちらも熊本を離れて生活しており、実家の売却を検討しています。
解決したいトラブル・課題
課題:姉妹2人で熊本市の実家を相続することになったため、実家を売却して現金化し、二人で分け合いたい
2人で相続することは決定しましたが、「オンライン」と「売却」という二つの課題をクリアする必要性があります。
相談する不動産会社の探し方・選び方
N様たちの課題を解決に導く不動産会社の条件として2つの要素が考えられます。
1つ目は、不動産会社として物件を見極める目をもっているかどうかです。なぜなら、オンラインでやりとりをするため、対象となる不動産の優位性やリスクを見極めないと、売主にリスクが転嫁されてしまうからです。
2つ目は、伴走型のサポート体制が構築されていることです。特に遠方の売主や買主との取引を行うときは、連絡がないことが不安や不信感に直結するからです。
N様の「トラブル・課題」の解決方法
N様たちの課題を解決する方法は、相続した不動産を現金化することに尽きます。
相続不動産の現金化は売却と同義ですが、注意すべきポイントを知っておくことが重要です。なぜなら、現金化がゴールではなく、売却後のリスクヘッジや税金まで見据えた対応が、不動産売却には必要だからです。
1. 相続した不動産を現金化する手順
相続不動産を現金化する手順は以下のとおりです。
なお、相続の発生・遺産分割協議・相続登記が完了していることを前提にお話を進めていきます。
1. 信頼できる不動産会社を選ぶ | 最初に信頼できる不動産会社を選びましょう。不動産会社によって売却の成否や金額、さらにはサポート体制に差がありますので、実績があり伴走型の手厚いサポートがある会社を慎重に選びたいところです。 |
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2. 不動産の売却方法を選ぶ | 不動産の売却方法は「仲介」と「買取」という2つの方法が存在しています。仲介では広く買主を募るため、時間がかかる傾向にあるものの高く売却することが可能です。買取では不動産会社が買い取るため早期の成約が可能ですが、買取価格は安価になる傾向があります。現金化の時期、必要性・不動産の状況によってメリットデメリットを吟味し決定するとよいでしょう。 |
3. 不動産を現金化する | 不動産の売却方法を決定したら、販売活動を行い、不動産を売却。現金化します。 |
4. 税金・確定申告について確認する | 不動産を売却したら、確定申告をする必要があります。確定申告では、売却した不動産の「取得に要した金額」および「売却金額」ならびに「売却に要した金額」を把握することが求められます。さらに毎年変わる税制を理解することも重要であるため、プロによる継続的なサポート体制が必要です。 |
2.結果
N様たちの要望どおり、相続した不動産を無事売却することができました。なお、不動産会社による売却後のサポートも充実していたようで、確定申告まで伴走してくれたとお喜びでした。